フランチャイズとは?FC本部が説明するフランチャイズ独立開業のポイント

知識やノウハウはないけれども、独立開業したいという方に適したものが、フランチャイズです。
フィットネスジムの開業においても、フランチャイズという選択肢があるのをご存知でしたか?

本記事では、フランチャイズとはどのようなものなのか、成功のポイントや開業までの流れなど、FC本部ならではの目線から詳しくご紹介していきます。

フランチャイズとは

フランチャイズとはどのようなものなのか、具体的に見ていきましょう。

フランチャイズとは

フランチャイズとは、本部となるフランチャイザー(親企業)と、加盟店であるフランチャイジーが契約を結び、ブランド名を使用する権利や経営ノウハウを得て、事業を行うシステムのことです。
多数のチェーン店を展開することから、フランチャイズチェーンとも言われます。
システムがパッケージ化されていることから、専門知識がなくても経営に携われる点が大きな魅力です。
コンビニや飲食店をはじめ、清掃、介護、美容など様々な業種において、フランチャイズのシステムが採用されています。

2020年に新型コロナウイルスの感染が拡大するまでは、フランチャイズチェーンの売上高は2009年度から年々増加傾向にあり、市場規模が拡大しているビジネスでもあります。

フランチャイザーとフランチャイジー

本部となる親企業をフランチャイザー、加盟店をフランチャイジーと言います。
それぞれの役割や具体的な業務について見ていきましょう。

フランチャイザー:親企業

ブランド価値の維持やサービスの向上に努める。

【具体的な業務】
  • 開業前の出店支援
  • マニュアル作成
  • 運営支援
  • 商品開発
  • 仕入れルートの確保
  • 人材育成
  • 宣伝、広告

フランチャイジー:加盟店

フランチャイザーから得たブランドの使用権や経営ノウハウなどを活用して、店舗を運営する

【具体的な業務】
  • 店舗の経営
    ※従業員を雇う際の雇用契約書の用意や社会保険の手続きも、加盟店オーナーが行う。
  • 店舗の売上アップのための施策
  • ブランドイメージの維持、向上に貢献する

フランチャイズの仕組み

フランチャイズとは、フランチャイジーがフランチャイザーにロイヤリティ(加盟金)を支払うことで、成立するシステムです。
ロイヤリティは売り上げに対して決まった割合を支払うことが多く、場合によっては定額で支払う場合もあります。
先述した通り、フランチャイジーとフランチャイザーは契約にあたりそれぞれの役割を担い、業務を行わなくてはなりません。

流れとしては、加盟金を支払い加盟店契約を結んだ後、開業、経営に向けた準備や指導が行われます。
具体的な内容としては、開業に伴う教育研修や経営マニュアルの支給や販売商品の支給などがあります。

なお、開業、経営に関するサポートをフランチャイザーは行ってくれますが、実際に経営にかかる店舗の賃料や従業員の人件費などの諸経費に関しては加盟店が負担する必要があります。
あくまでフランチャイジーとフランチャイザーはパートナーであり、対等な関係性であることも忘れてはいけません。

フランチャイズ参画成功のポイント

フランチャイズに参画し、成功する上でのポイントを押さえておきましょう。

契約したからといって安心しない

フランチャイズ契約を結んだことで、「もう大丈夫」「安心だ」だと思ってしまう方も多いようですが、フランチャイジーとフランチャイザーはパートナーであり、本部が行ってくれることはあくまでサポートです。
フランチャイジーは個人事業であるという認識をもち、責任を持って経営を行わなくてはいけません。
事業を行う店舗は、具体的に目標を設定し、どのようにその目標を達成するのか、明確なビジョンを持つ必要があります。

本部の経営理念に共感できるか

本部が様々なものを提供してくれると同時に、加盟店は本部の経営理念に則った経営を行う必要があります。
本部の経営理念に共感できるのか、その思いを共に背負って経営を行えるのか、しっかりと見定めた上で参画を判断しましょう。

オリジナリティを持つ

加盟店のため、あくまで本部が作ったルールの中で経営する必要があります。
しかし、マニュアル通りに経営していても売上が思うように達成できるわけではありません。
自由度は低いですが、モチベーションを保ち、店舗ごとにオリジナリティを持つことが重要です。

フランチャイズのメリット・デメリット

フランチャイズにはメリットもあればデメリットもあります。
両者を把握した上で、フランチャイズが適しているのか判断する必要があります。

フランチャイズのメリット

本部からのサポートを受けることができる

最大のメリットは、これまで培ってきたノウハウを元に本部からのサポートを受けられる点です。
開業前の出店支援はもちろん、マニュアルの作成や仕入れルートの確保も本部が行ってくれます。
また、運営の支援や人材の育成、宣伝や広告に関してもサポートを行ってくれるため、開業前から開業後まで継続した支援を受けることができ、経営に専念することができます。
そのため、初めて店舗を経営する人や、未経験の分野に挑戦したい人でも参画しやすい点が大きな魅力です。

ブランド力や知名度を得た上で開業できる

実績のあるフランチャイズチェーンであれば、ブランド力や知名度を得た上で開業することが可能です。
顧客獲得もしやすいことは、大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、これまでの実績から信頼度があるため、金融機関から資金調達がしやすくなる可能性があります。開業資金の一部を本部が負担してくれる場合もあり、資金面での負担を軽減したい方にもおすすめです。

フランチャイズのデメリット

独自性が低い

どの店舗でも一定の質を保つために、マニュアル化されていることが多いフランチャイズの場合、自分で店舗を経営するときのような自由度はありません
そのため本部が作ったルールの中で、オリジナリティを持って経営する必要があります。

トラブルがあった際に影響を受ける

フランチャイズチェーンのブランド力はプラスに働くことも多いですが、一方で本部や他の加盟店でトラブルがあった場合は影響を受ける可能性があります。
同じ名前を背負って経営を行うリスクも鑑みた上で、最適なフランチャイズチェーンを選ぶ必要があります。

契約内容によっては金銭的負担が大きくなる可能性がある

思うような売上でなくてもロイヤリティを支払う義務が生じたり、契約を解除した場合に違約金が発生するケースもあります。
金銭的な負担が大きくなる可能性もあるので、十分に注意した上で契約しなければなりません。

臨機応変な対応ができない

店舗周辺の住宅環境や、競合他社の動向などにより経営が悪化しても、業態の変更など臨機応変な対応ができません
自分の判断で対応できない点があることも、デメリットと言えます。

契約終了後、同業種で出店できないケースもある

経営ノウハウや機密情報などを守るため、契約終了後に同業種での出店を禁止する競業避止義務が定められているケースがあります。
ゆくゆく自分で開業したいと考えている場合は、特に注意が必要です。

フランチャイズ開業までの流れ

フランチャイズを開業するまでには、いくつかステップがあります。
開業までの流れについて、確認していきましょう。

業種・業態を選択する

様々な業種、業態のフランチャイズチェーンがあるため、具体的にどのような方向性で行っていきたいのか検討することから始めます。

インターネットや書籍だけでなく、多数のフランチャイズ本部が加盟している一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会なども活用しながら、情報を収集しましょう。
興味のある企業が見つかったら、資料を取り寄せて比較していきます。

説明会に参加する

業種、業態、気になる企業が絞れてきたら、説明会に参加してみましょう。
各本部で説明会が開催されていたり、毎年3月頃には国内最大規模のフランチャイズ展示商談会、フランチャイズ・ショーというものも開催されています。
実際に足を運ぶことで、会社や社員の雰囲気を感じることができますし、質疑応答で疑問や不安を解消しておくと安心です。

本部の人や先輩オーナーの話を聞く

次のステップとして、可能であれば本部の人や先輩オーナーから話を聞く機会を作りましょう。
現場の声を聞くことで、新たに気づくこともあるはずです。

さらに担当者と実際に面談、面接を行い、本契約に向けて具体的な話を進めていきましょう。

加盟契約を行い、開業する

いよいよ本契約です。
契約内容をよく確認し、疑問や不安がない状況にした上で加盟契約を進めていきます。

契約後は開業に向けた準備に取り掛かります。
研修を受け、店舗の開店準備など、本部のサポートを受けながら準備を進めましょう。

フランチャイズの事例

ここからは、様々な業種におけるフランチャイズの事例について見ていきましょう。
なお、最新の内容、細かな条件等については、各社ホームページなどにて確認してください。

コンビニ

人気が高く、多くのコンビニ企業がフランチャイズ加盟者を募集しています。
フランチャイズとして、パッケージの完成度の高さが最大の魅力です。
安定した集客が狙いやすく、運営は2名以上の専業とされている場合が多いです。

セブンイレブン(土地・建物がある場合、15年契約)
加盟金:315万円
ロイヤリティ:売上総利益に45%の率を乗じた金額
最低保証:オーナー総収入2000万円(24時間営業/年額)

ファミリーマート(土地・建物がある/内層設備工事費負担の場合、10年契約)
契約時必要資金:150万円(元入金)
本部フィー:
【250万円以下】月額営業総利益のうち52%
【250万以上350万円以下】総利益のうち42%
【350万円以上】39%

ローソン(土地・建物は本部が用意、10年契約)
開業時必要資金:310万円
ロイヤリティ:
【300万円以下】総荒利益高に45%の率を乗じた金額
【300万円以上450万円以下】総荒利益高に70%の率を乗じた金額
【450万円以下】総荒利益高に60%の率を乗じた金額
最低保証制度:1800万円(年間フランチャイジー収入)

飲食店

コンビニと同様、フランチャイズに多い業種です。
食材を一括で大量に仕入れることができたり、人気の高い商品を提供できるといったメリットがあります。
非常に入れ替わりの激しい業種であり、人気も高いことから厳しい現状もあります。

ほっともっと(ユニットFC制度(直営店舗とスタッフを引き継ぐ)を採用)
開業資金:約290万円(税抜)
ロイヤリティ:月額8万円(税抜)

宅配とんかつ専門店 かさねや(2年契約)
開業資金:不要(加盟金なし)
ロイヤリティ:売上の5%

サービス業

クリーニング・マッサージ・美容・各種レンタルなどのフランチャイズ店が多く見られます。
仕入れや在庫管理の必要がなく、設備投資の金額も抑えることができる傾向にあります。

おそうじ本舗(2年契約)
加盟金:30万円 ※別途開業資金が必要。開業資金の合計は300万5000円(税抜)
ロイヤリティ:月額6万円(税抜)

リラクゼーションマッサージ MUU
加盟金:300万円 ※別途契約時資金が必要。合計は410万円
ロイヤリティ:月々の売上の8%

まとめ

独立開業したいという場合の選択肢の一つが、フランチャイズです。
本部のノウハウに基づいた開業、経営のサポートを受けられることや、ブランド力を生かした経営ができることから、未経験の方にも挑戦しやすい開業方法と言えるでしょう。

現在では、様々な業種や業態でフランチャイズのオーナーになるチャンスがあります。
メリットやデメリットを把握した上で、検討してみてはいかがでしょうか。

パーソナルトレーナーとして独立開業したい方には「ハコジム」

コンビニや飲食業に多く見られるフランチャイズですが、トレーニングジムの開業もフランチャイズで行うことが可能です。
ハコジムでは、フランチャイズ出店したいオーナーの方を募集しています。

ハコジムは24時間完全無人運営のジムとなっており、開業資金も一般的なジムの1/10ほどとコストを抑えることができます。
さらに、開業前のサポートから、開業後も集客代行や店舗運営のアドバイスなども実施しており、手厚いサポートの中で独立にチャレンジできる点が大きな魅力です。
気になる方はお気軽にお問い合わせください。

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