パーソナルトレーナーとして独立するには?|フィットネス業界のキャリアパスの描き方

トレーナーとして働いている方、働きたいと思っている方の中には、フリーでキャリアを積み重ねていきたいと考えている方も多いでしょう。
トレーナーとしてのキャリアについて模索している方へ向け、トレーナーの働き方としての選択肢やそれぞれのメリット・デメリットをはじめ、どのような資格やスキルが優位に働くかなどをご紹介していきます。

トレーナーとして、どんな働き方の選択肢がある?

トレーナーの働き方の選択肢として、正社員として働く方法とフリーランスで働く方法、さらに独立・開業するという3つの選択肢があります。

正社員

フィットネスジムに所属する

フィットネスジムで働く方法で、入社後店舗へ配属となりキャリアを積んでいくケースが多いです。
場合によっては、本社や本部へ移動し、トレーナー業務以外の営業・人事などの業務に携わる場合もあるでしょう。

【メリット】
  • 研修などを通して知識や技術を身につけることができるケースも多く、無資格・無経験の方でもキャリアをスタートしやすい。
  • 安定した収入を得ることができる。
  • 顧客の獲得がしやすい。
【デメリット】
  • 決まった金額以上の収入を得ることができない。
  • 仕事内容、勤務時間など、企業のルールの中で働く必要がある。
  • 場合によっては、裏方として働く可能性もある。

スポーツチーム、実業団に所属する

プロチームや企業の実業団と社員として契約するケースです。
人気も高く、高いスキルや経験値も必要なため、一握りの人しか働くことができない場所でもあります。

【メリット】
  • トレーナーとしての実績に繋がる。
  • トップアスリートと関わることができるため、高いレベルの知識・経験値を得ることができる。
【デメリット】
  • トレーナー経験がない、無資格だと採用されにくい。
  • 人気も高く、募集人数も少ないため、契約を取ることが難しい。
  • 契約期間が短い場合も多いため、長期的に継続しづらい。

フリーランス

企業などに所属せず、フリーでトレーナー・インストラクターとして活動するケースです。
スポーツジムと業務委託契約を結んだり、スポーツトレーナーの派遣会社に登録し依頼に応じて指導を行ったり、プロアスリート個人と契約を結んだりする場合もあります。
また、フリーでプロチームや企業の実業団と契約するケースもあります。

基本的には指導スペースを借りたり、指導相手の元へ足を運んだりして、指導を行う方が多いです。
フィットネスジムで知識や経験を積み、お客様との関係性を築いた上でフリーランスへ転向する流れが一般的と言えるでしょう。

【メリット】

  • 完全歩合制となるため、収入が増える可能性がある。
  • 働く時間・日数など、働き方を選ぶことができる。
  •  指導内容を自身で選択することができる。
  •  幅広いキャリア経験を積むことができる。
【デメリット】
  •  トレーナー経験がない、無資格でキャリアをスタートさせづらい。
  •  収入の保証がない。
  •  単価や働き方によっては、勤務日数・時間に見合った収入を得られないこともある。
  • 自身で顧客の獲得や、ジムスペースを持っていない場合は実施場所の確保をしなくてはいけない。

独立・開業

独立・開業するケースもあり、個人で行う場合もありますし、従業員を雇い規模を大きくしながら行う方もいます。
自身のジムスペースを持つ方も多く、そういった場合は指導場所が明確となり、トレーナー側、利用者側ともに実施しやすい環境となるでしょう。
ただし、ジムスペースの賃貸料、オープン時には設備投資など費用がかかるため、確実な収入の見通しが立たないとリスクがあることも事実です。
特定のお客様が継続して付いているような状況で、ある程度フリーランスで安定した収入が見込めるようになってから、独立・開業される方も多いです。

【メリット】
  • 収入が増える可能性がある。
  • 働く時間・日数など、働き方を選ぶことができる。
  • 指導内容を自身で選択することができる。
  • 従業員を雇うことなどで、事業を拡大することができる。
  • ジムスペースを持っている場合、指導場所の確保ができ、指導側・利用者側ともに実施しやすい。
【デメリット】
  • 経営面の知識も必要となる。
  • トレーナー経験がない、無資格でキャリアをスタートさせづらい。
  • 収入の保証がない。
  • 単価や働き方によっては、勤務日数・時間に見合った収入を得られないこともある。
  • 自身で顧客の獲得や、ジムスペースを持っていない場合は実施場所の確保をしなくてはいけない。
  • ジムスペースを持つ場合、初期費用や固定費がかかる。
  • 従業員を雇う場合、多くの責任が伴う。

開業するための手続き

独立・開業する場合、個人事業主となるためいくつか手続きが必要となります。
主に必要な手続きは、以下の3つです。
  1. 税務署へ「個人事業の開廃業等届出書」の提出(開業後1ヶ月以内)
  2. 都道府県税事務所と市町村へ「事業開始等申告書」の提出
  3.  従業員を雇う場合は社会保険の加入手続き

所得が290万円を超えないと事業税は発生しないため、開業に関する手続きを行わない方も多いようです。
ただし、この申告をしていることで、給付金や補助金といった国の制度を利用することが可能となりますので、そういった点も踏まえて手続きの必要性についても考える必要があることを覚えておきましょう。

また、開業に合わせて青色申告の検討も行いましょう。
節税効果が高いなどメリットも多いですが、開業から2ヶ月以内(1月1日から15日に開業した人は3月15日まで)に「所得税青色申告承認申請書」を提出しないと青色申告をすることができません。
開業届を提出するときに申請書も一緒に提出することをおすすめします。

≪関連記事≫
【フリーランストレーナー】確定申告のポイント|青色申告の方法、提出手順、経費についても解説

 

トレーナーとして付加価値を高める資格やスキル

そもそもトレーナーとして働くために、必須の資格はありません
もちろん資格は有利に働くこともありますが、必ず取得しなければいけないわけではないのです。
ただし、トレーナーとしてキャリアを重ねる場合には幅広い専門知識や技術が必要となりますし、フィットネスジムで働く際など採用基準として所有資格を見られることもあります。
知識や技術を一定以上取得しているという証明のためにも、実際にトレーナーとして働く方の多くが資格を取得している現状もあります。

トレーナーの業務に活きる資格

実際、トレーナーとして働いている方の半数以上が、医療機関(病院、診療所など)で働いているというデータがあり、国家資格を持つことで医療機関でも働く選択肢を持つことも可能です。
また、民間資格にはなりますが、NSCA、NESTAは国際的にトレーナーが取得する資格として知られており、JATIも国内ではメジャーな資格として知られています。

【国家資格】

  • はり師
  • きゅう師
  • 理学療法士
  • あん摩マッサージ指圧師
  • 柔道整体師

【民間資格】

  • NSCA-CPT
  • NESTA-PFT
  • JATI-ATI
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

 

必要なスキル

パーソナルトレーナーとして独立するためには、トレーナーとしての知識以外にも様々なスキルが必要となります。

コミュニケーションスキル

トレーナー業に限らず、接客業では重要なスキルとなりますが、高いコミュニケーションスキルは重要です。
個人でお客様を獲得し、トレーニングを継続していただく必要性があるため、信用を得られる、納得していただけるようなコミュニケーション能力を身につける必要があります。

集客スキル

パーソナルトレーナーとして独立する中で、最も重要で困難な点が顧客の集客です。
固定のお客様が付かなければ、収入は見込めませんし、継続してくださるお客様から口コミなどで新たな顧客の獲得に繋がることは多いです。
HPの作成、SNSの利用など様々な手段がありますが、集客のためのスキルや知識を身につけていくことは必須です。

トレーナーとしての、キャリアパスの描き方

スポーツトレーナーを目指す方が多く選択する、一般的なルートもご紹介します。
多くの方がスポーツ系、または医療系の専門学校や大学へ進学し、資格を取得してからトレーナーとして活動し始めるケースが多いです。
資格取得はゴールではなく、スタートとなります。
プロチームで指導したい場合や独立・開業を目指すためには、ここから実績を積んでいく必要があります。
長期的な視野を持ち、キャリアパスを描いていくことが重要です。

今後のフィットネス業界の可能性

パーソナルトレーナーとしての今後を考えた際、フィットネス業界の可能性について考えることが重要です。
近年、健康に対する関心は高まっているといえ、様々な業界から参入してきている企業も見受けられます。
健康維持という目的はもちろん、ダイエットなどのボディメイク、また高齢者の機能維持・向上のための指導などにも需要があります。
性別・年齢を問わず需要のある業界だからこそ、幅広い知識や経験を身につけていくことで、パーソナルトレーナーとしての活躍の幅も広がっていくことが期待されます。

まとめ

トレーナーとしての働く上でどのような選択肢があるか、またそのメリット・デメリットについて、トレーナーとして役立つ資格やスキルなどについてご紹介してきました。

トレーナーという仕事には必ずこうしなくてはいけないというキャリアパスがない分、自由度が高い反面難しさもあるといえるでしょう。
そのため、フィットネス業界の今後の動向や、どのようなニーズがあるかをリアルタイムで見定め、自身のキャリアを常に考えておくことは重要といえます。

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