前回に引き続き、今回はストレッチポールを活用した腰痛の予防改善です。
→ストレッチポールについて、肩周りのストレッチ方法についてはこちらを
前回は肩周りのコンディショニングを行いましたが、次は腰に重点を置いたストレッチ方法をご紹介していきます。
骨盤・股関節周りのストレッチを行うことで腰痛改善効果が期待できます。
ストレッチポールを使用しないストレッチの場合は座った姿勢(座位)や立った姿勢(立位)で行うことが多くなると思いますが、これでは体重がかかっているため完全にリラックスが出来ません。その点ストレッチポール上に寝転んで(臥位)行うこのストレッチは重力や体重の影響を受けませんので座位や立位で伸ばし切らない筋肉をほぐすことができます。
また、今回のストレッチは若干動きが入っています。臥位での重力・体重の影響がない状態で股関節を動かすことにより普段弱体化してしまいやすい股関節のインナーマッスルを刺激できることもこのストレッチをおススメする理由の一つです。
腰痛は大きく分けると「朝起きるとき固まっていて痛い」「夕方仕事終わりに疲れてきて痛い」「その両方」があげられます。
朝固まって痛い方は、夜中寝返りなど打っておらず同じ姿勢で寝ていることで疲労が蓄積していると思います。逆にいうと就寝中寝返りが打てない→腰・股関節などの柔軟性がないと言えます。
一日の後半で疲れが溜まって痛い方は疲れを腰に貯めてしまう…逆に言うとカラダの他の部位に疲れを分散できない→腰・股関節の動きが悪い、筋緊張がアンバランスと言えます。
今回のストレッチで前者は柔軟性があがり、後者は筋のバランスを整えることができます。
まずは、股関節のストレッチです。足の裏と裏を合わせ、膝を外に開きます。全身の力を抜き楽な呼吸を繰り返しましょう。
股関節の伸びに余裕があれば、足の位置をおしりに近づけてみましょう。
さらに余裕のある方は、足の裏と裏の間にこぶし一つ分のスペースを開けてみましょう。
ある程度伸ばしましたら、一度膝を立ててそこから膝を開いたり閉じたりします。ストレッチの後に、このような動きを入れてあげるのも効果的です。
続いてのエクササイズは、股関節のねじりのエクササイズです。両足をゆっくり伸ばし、その状態からつま先を立てて外に倒したり、内に倒したりを繰り返していきます。
この時に、つま先やひざだけの動きではなくて、腿の付け根から動かすことを意識しましょう。
この動きで股関節周りの筋肉のバランスを整えていきます。無理に大きな動きを行う必要はありませんので、なるべく楽な範囲で動作を行っていってください。
続いては、梨状筋のストレッチです。梨状筋は普段股関節を外旋、外にねじる働きをする筋肉です。両足を肩幅より広めに開き、両膝を内側に倒して梨状筋にストレッチをかけます。
この時、膝の角度が90度になるよう気をつけて下さい。ひざに痛みのある方は行わないでください。
梨状筋もある程度ストレッチを掛けた後は、一度膝を立てて片膝ずつ内側に倒していきます。無理に膝を倒してしまうと、膝や股関節を痛める恐れがありますので、なるべく楽な範囲で行っていきましょう。
約1分ほど行っていきましょう。
続いては、腿の表のストレッチです。まず次のように膝を曲げていきます。膝が床から少し距離があくようにしていきましょう。余裕がある方は膝を床に近づけます。
このときに腰が反らないように注意しましょう。腰が反るようであれば、膝を床から離して調整をしてください。
腰の痛みのない方であれば、このように反対側の足を伸ばして頂いても構いません。
動画では、シューズを履いたままストレッチを行っておりますが、足首が窮屈な方はシューズを脱いで行っていただくことをおすすめします。
本日は以上となります。腰痛が気になる方は是非とも実践してみてください。
先述したように人間は重力・体重の影響を受けています。その衝撃の矢面に立たされるのは下半身です。日頃の酷使によってこの下半身のアライメント(構造)が乱れるとその上に乗っかる上半身にも影響がでて腰痛、果ては肩こり頭痛も関連してきます。
日頃酷使している下半身をケアしてあげることで全身の不調を緩和させることができます。
ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。