「40代の女性がトレーニングを始める際はどんな種目が良い?」「トレーニングの知識がないから不安」といった悩みを抱えている方も多いでしょう。
20代や30代の時とは違い、40代になると体力や筋力が落ちているので正しいトレーニング方法を知っておく必要があります。
この記事では40代の女性におすすめのトレーニングや重要なポイント・注意点などについて解説します。
最後まで読むとこれからトレーニングを始めようと考えている方がどんな種目を行えば良いのか分かるので、ぜひ参考にしてください。
具体的にどのような筋トレ種目がよいか、部位別におすすめのトレーニングメニューを紹介します。いずれの種目もジムを利用すると効率的にできるでしょう。
下半身の筋肉は、全身の筋肉の約7割を占めます。そのため、太ももやお尻などをカバーする筋トレメニュー「ブルガリアンスクワット」がおすすめです。
次の手順で行ってください。
この動作を左右の足を入れ替えて20回×3セット行いましょう。
トレーニング中は、やや前傾姿勢にするようにしてください。そうすることで、太ももにしっかり体重がかかります。
また、フラットベンチに乗せた方のヒザが床につく直前までしっかり体を下ろすことが大切です。お尻から太ももまでしっかりストレッチさせるためです。
なお、筋力に自信がない場合は、まずはダンベルを持たずに行ってください。それから500gなど軽い重量からはじめて、徐々に負荷を増やしていきましょう。
背中にある筋肉は上半身で特に大きいため、しっかり鍛えましょう。おすすめのトレーニングは、ダンベルを使った「ワンハンドローイング」です。
次の手順で行ってください。
この動作を左右を入れ替えて20回×3セット行いましょう。
トレーニング中はまっすぐ前を向くことが大切です。
また、腕を動かす範囲が狭くならないよう大きく動かしてください。背中の筋肉がしっかり収縮されるのを実感するまでダンベルを引き上げるとよいでしょう。
背中と同様に上半身の中で大きな筋肉を持つ胸は、しっかりストレッチできる「ダンベルフライ」がおすすめです。
次の手順で行ってください。
この動作を20回×3セット行いましょう。
トレーニング中はできるだけ肩甲骨を寄せるように意識することが大切です。また、大胸筋を十分にストレッチさせるため、しっかり腕を広げるようにしましょう。
体幹を鍛えることで、基礎代謝量の増加とともにウエスト周りのシェイプアップも期待できます。そのためのおすすめ種目は、バランスボールを使った「プランク」です。
次の手順で行ってください。
この動作を30秒×3セット行いましょう。
体幹にしっかり負荷をかけるためには、頭からかかとまで一直線にした状態を維持することが大切です。そのため、お尻が浮いたり腰を反らせたりしないように注意しましょう。
慣れてきたら、キープする時間を40秒、60秒と長くしていってください。
40代のダイエットでは、20代、30代とは違ったアプローチが必要です。減少傾向にある基礎代謝量を増やすこと、そして長期的にダイエットを行うことです。
基礎代謝量とは安静時にカロリーを消費する量のことで、ダイエットと深く関わりがあります。しかし、加齢とともにどうしても減少してしまいます。
基礎代謝量が減る原因には、筋肉量の減少や新陳代謝の低下などがあります。
特に女性の場合、男性よりも加齢による筋肉量の減少傾向が大きいです。そのため、筋肉量を効果的に増やして基礎代謝量を増やすことがダイエットにはたいへん重要になります。
その基礎代謝量を増やすためにおすすめするのが「筋力トレーニング」です。
筋トレを行うことで、有酸素運動やストレッチでは難しい効果的な筋肉量増加が期待ができます。その結果、痩せやすい体にすることができます。
基礎代謝量を増やすことに加え、長期的にダイエットを行うことも重要です。
できるだけはやく体重を落としたいがために、無理な食事制限や激しい運動をしてしまうケースは少なくありません。しかし食事制限をしてしまうと、栄養不足による基礎代謝量の減少で太りやすい体になり、リバウンドする危険性がアップします。
また、激しい運動でケガをする危険性も出てきます。ストレスも増えるでしょう。そのため半年や1年など、長いスパンでダイエットを行うことをおすすめします。
ダイエット目的で筋トレする際は、トレーニングの頻度や関節への負担に注意する必要があります。
毎日筋トレをしたからといって、ダイエット効果がアップするものではありません。筋肉には、超回復期間があるためです。
筋トレによって筋線維が傷つけられた筋肉は、一定の期間をかけて以前よりも強く成長します。超回復はこのような生体反応を言います。
そして超回復に必要な期間は、筋肉の部位や性別、そして年齢によっても異なります。小さな筋肉よりも大きな筋肉、20代よりも40代、そして男性よりも女性が、超回復期間が長くなる傾向にあります。
また、多くの種目をこなすと超回復が間に合わずオーバートレーニングになり、疲労の蓄積や筋肉の減少につながるため、大きな筋肉を狙った種目に限定するとよいでしょう。
そのため40代女性の場合、同じ部位の筋トレ頻度は週に2回までにすることをおすすめします。
関節へのダメージは蓄積するため注意が必要です。以前に激しい運動をした経験がある場合、関節にもダメージがたまっている可能性があります。
また、年齢とともに関節部のクッション機能も低下するため、筋トレの際は関節への負担も十分に考慮することが大切です。
対策としては、関節への負担が少ない重量に設定することです。
重いダンベルを使わないと筋肉がつかないわけではありません。種目やフォーム、スピードなどを工夫することで、低重量でも筋肉量を増やすことができます。
そして、関節を保護するため筋トレ前後に十分にストレッチを行うことを徹底しましょう。
筋トレは、慣れてしまうと筋肉への刺激が弱くなり、筋肉の発達スピードが遅くなってしまいます。そのため3カ月程度続けたら、トレーニングに変化をつけることをおすすめします。
同じ部位を鍛える他の種目を採用するのもよいでしょう。しかし、同じ種目でもやり方を変えることでトレーニングの幅を広げることができます。
たとえば、収縮ポジションでキープするやり方があります。
ワンハンドローイングの場合、ダンベルを引き上げ背中の筋肉を収縮させた状態で3~5秒キープしてください。違った刺激を筋肉に与えることができます。
また、スロートレーニングも効果的です。ブルガリアンスクワットで体を下ろす際に1秒、上げる際に1秒時間をかけている場合、それを3秒ずつにしたり、下ろす時間だけ2倍にしたりするなど変化をつけてみてください。
軽い重量でも筋肉に十分な刺激を与えることができるため、関節に不安がある場合にもおすすめです。
このように、筋トレ内容がまったく同じにならないようにトレーニングのバリエーションを増やすと、よりスムーズな筋肉の発達が見込めるでしょう。
体力に余裕がある場合は、筋トレ日以外の日に有酸素運動を行うのもおすすめです。
40代女性のダイエットでおすすめのトレーニング法について解説してきました。
リバウンドを防ぎ、さらにストレスをかけずに体脂肪を減少させるためには、長期的なダイエットが大切です。そのためには、筋肉量を効率的に増やすことができる筋トレがおすすめです。
その際、脚をはじめ胸や背中、そして体幹の筋肉を狙った種目を取り入れることで、よりスムーズに基礎代謝量をアップさせることができるでしょう。
現在ヨガやウォーキングを行っている人も、ぜひ週2回の筋トレ日を設けてみてください。太りにくい体にするだけでなく、メリハリのあるボディラインを作ることが期待できるでしょう。
ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。