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ウォーターバッグトレーニングの方法、効果とは

「ウォーターバッグ」は、自宅でも手軽に扱え、水の量を調節することで初心者から上級者まで、その方に適した負荷に変えてトレーニングができる便利なフィットネス器具です。
しかし、効率的に鍛えるためには正しい方法で行わなければいけません。
また、それぞれの種目の効果をしっかり把握することで、目的に応じたトレーニングが可能になります。
そこで今回は、ウォーターバッグトレーニングの方法、その効果について解説していきます。

ウォーターバッグトレーニングの特徴

ウォーターバッグトレーニングとは

まずはウォーターバック トレーニングの特徴について説明します。

ウォーターバック トレーニングとは?

ウォーターバッグトレーニングとは、円筒形をしたバッグに水を入れたウォーターバッグを用いて行うトレーニングのことを指します。
水の重量が負荷になるほか、バッグの中で水が動くため、トレーニングの際に不安定になることが大きな特徴です。
この不安定さを利用することで、トレーニングマシンはもちろん、ダンベルやバーベルにもないトレーニング効果が期待できます。

鍛えられる筋肉

ウォーターバック トレーニングでは、主に腹筋や背筋といった体幹の筋肉を鍛えることができます。
ウォーターバッグ内に水が入っていることで、重心位置が変わるためバランスが崩れやすくなります。
バランスを取ろうとするために体幹部の筋肉が働き、トレーニング効果が期待できるという仕組みです。

ウォーターバッグトレーニングの効果

ウォーターバッグトレーニングで得られる効果は、大きく分けて2つあります。
水の重さを利用したウェイトトレーニング効果と、不安定さを利用した体幹トレーニング効果です。
自重では難しい体幹の強化ができるほか、不安定な状態でウェイトトレーニングを行う相乗効果で、全身のより広範囲の筋肉を鍛える効果も期待できます。

また、注入する水の量を変えるだけで負荷が調節でき、トレーニングメニューのバリエーションを増やしたり、自宅でも安全に取り扱うことができたりするメリットも大きいです。

ウォーターバッグトレーニングのデメリット

ウォーターバッグでは、高重量のトレーニングはできません。
しかし、負荷の高いトレーニングの土台づくりやダイエットに必要な筋肉の発達、姿勢改善と幅広い効果が期待できます。

ウォーターバックトレーニングの方法と注意点

ウォーターバッグトレーニングにおける、基本のトレーニング方法と注意点について説明します。
豊富なトレーニングメニューがあるため、どの筋肉を使うのか、どのような効果があるのかを動画と共にご紹介していきます。

【14選】ウォーターバックトレーニングの方法

  • シングルレッグツイスト

シングルレッグツイストでは、脚と体幹の筋肉を鍛えることができます。
体幹を強化することで、姿勢改善の効果も期待できます。
また、不安定な姿勢になるためバランス力を鍛えることもできます。

シングルレッグツイストは、片足立ちするだけでなく、上半身にウォーターバッグを持つことで重心の位置が高くなります。
また体をひねる動きもするためトレーニングそのものにも高いバランス能力が求められます。
そのため難易度は高いですが、ぶれずに続けることでバランス力向上効果が得られるでしょう。

  • フロントスクワット

フロントスクワットでは、太ももやお尻など下半身全体の筋肉を鍛えることができます。
特に、太ももの前部(大腿四頭筋)に強い刺激が得られます。
この部分の筋肉は体の中でも特に大きいため、トレーニングによって代謝を効率的にアップさせる効果や太ももの引き締め効果が期待できます。
また太ももの裏側(ハムストリングス)からお尻(大殿筋)にかけても刺激が得られます。
そのため、お肉がつきやすい下半身の背面部分も引き締めることができるでしょう。

  • フロントランジバイラテラルスタンド

フロントランジバイラテラルスタンドでは、下半身に加え体幹部を鍛えることができます。
フロントスクワットと同様に、下半身全体の筋肉を刺激できますが、太ももの裏側とお尻への刺激も強いためバランスの良いトレーニングができます。
そのため代謝アップに加え、下半身全体の引き締め効果が期待できるでしょう。
また猫背にならず、しっかり背筋を伸ばした状態でトレーニングすることで、体幹部にも刺激を与えることができます。

  • フロントリフトステップ

フロントリフトステップでは、頭上に掲げた手から足先まで一直線にしたままステップすることで、体幹部に刺激を与えることができます。
そのため、くびれづくりの効果が期待できるでしょう。
また、ウォーターバッグを常に持ち上げた状態でトレーニングするため、補助的に肩から腰部の筋肉も使われます。
くびれづくりに加え、背中のラインをキレイに見せる効果も期待できるでしょう。

  • バックランジリフト

バックランジリフトでは、下半身や体幹部を鍛えることができます。
フロントランジと足の動きは似ていますが、フロントランジと違って重心はほとんど移動しないため、太ももの前部により強い刺激を与えることができます。
また、ウォーターバッグを持ち上げるため肩の筋肉にも効かせることができます。
このように、バックランジリフトは下半身を中心に体の広範囲の筋肉に刺激を与えられるため、ダイエットにおすすめのトレーニングと言えるでしょう。

  • サイドランジバイラテラルスタンド

サイドランジバイラテラルスタンドでは、下半身全体を鍛えることができます。
左右にステップすることで、太ももやお尻への刺激に加え、太ももの内側にある筋肉(内転筋)に強い負荷がかかるのが大きな特徴です。
太ももの内側は鍛えにくく、脂肪も落ちにくい部分です。 サイドランジバイラテラルスタンドを続けることで、スッキリしたレッグラインをつくる効果が期待できるでしょう。

  • スイング(縦)

スイングでは、ウォーターバッグを縦方向に動かすことで体幹から背中への筋肉に刺激を与えることができます。
体幹にしっかり効かせるためには、左右にぶれず姿勢を保つことが重要です。
トレーニングの際はウォーターバッグを大きく動かすため、肩の動きも大きくなります。
そのため、肩こり予防にも効果的でしょう。

また、体全体の動きが大きく脚の筋肉も使われるため、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。
ただし動作が大きくなる分、バランスを取るのが難しくなります。そのため、トレーニングの際は姿勢が崩れないよう、ウォーターバッグを自分に合った重さに調整するようにしましょう。

  • バックランジツイスト

バックランジツイストでは、中腰の姿勢で体をひねることで脚と体幹を鍛えることができます。
通常のバックランジやフロントランジと異なり、腰を落とした状態を維持するため、太ももやお尻に違った刺激を与えることができます。
このような異なる刺激のトレーニングを組み合わせることで、脚のトレーニング効果はよりアップします。

  • バックスクワット

バックスクワットは、脚全体を鍛えることができるトレーニングです。
屈伸することで、体重に加えウォーターバッグの重量が脚への負荷に加わります。
フロントスクワットよりもフォームの維持に集中しやすく、また重心を安定させやすい特徴があります。
そのため、比較的高い負荷でトレーニングしやすいでしょう。
バックスクワットでは、ウォーターバッグに入れる水の量を変えるほか、腰を落とす深さを変えたり足幅を変えることで、トレーニングのバリエーションを増やすこともできます。
また、姿勢を維持することで体幹も鍛えることができるでしょう。

  • シングルレッグバックツイスト

シングルレッグバックツイストでは、体幹やバランス力、脚の強化ができます。
体幹強化と上半身のひねりによって、くびれをつくる効果も期待できるでしょう。

また、ウォーターバッグを肩に担ぐため、通常のシングルレッグツイストと異なり重心を安定させやすいです。
そのため、負荷を上げて脚のバランス力強化に集中することもできます。

バランスをとりながら体幹から脚まで強化することで、X脚やO脚の改善にも効果的でしょう。


  • サイドフレクション

サイドフレクションは、腹筋、特に脇腹にある腹斜筋を効率的に鍛えることができるトレーニングです。

脂肪が落ちにくい脇腹に集中的に負荷をかけることで、くびれづくりに効果的でしょう。

また体幹部への刺激も同時に得られるため、腹部の集中トレーニングでウエストラインを整える効果も期待できます。


  • ツイスト

ツイストでは、ウォーターバッグを抱えたまま上半身を左右にひねることで体幹や腹筋を鍛えることができます。
特に脇腹の筋肉への刺激が強くなるため、くびれづくりにおすすめのトレーニングと言えるでしょう。
また、安定した姿勢で体幹を鍛えられ、腰痛予防にも効果的です。
さらに、ひざを軽く曲げた状態を維持するため、太もも前部への刺激も加わります。

  • シングルレッグバックキープ

<シングルレッグバックキープは、体幹やバランス力を鍛えることができるトレーニングです。
動きが少なく、また体をひねることなく片足立ちを維持するため、シングルレッグツイストが難しく感じる人にもおすすめの種目です。
トレーニング中の姿勢維持によって、姿勢改善にも効果的でしょう。


  • クリーン&ジャーク

全身の筋肉を効率よく鍛えることができるトレーニングが、クリーン&ジャークです。
床に置いたウォーターバッグを頭上まで掲げる動作で全身の筋肉を総動員しますが、特に太ももからお尻、肩、そして背中にある僧帽筋に強い負荷がかかります。
そのため、運動機能の向上や全身のシルエットを効率よく整えたい人運動する時間が少なく多くの種目をこなせない人にもおすすめです。

全身の筋肉の連動をスムーズに行うためには、正確なフォームを心がけるようにしてください。
また、ウォーターバッグの重量を増やした場合はバランスが崩れやすくなるため、やはりフォームには十分に気をつける必要があります。

トレーニング頻度

ウォーターバッグトレーニングの実施頻度は、2~3日に1回が目安です。
ただし、体幹部に高い負荷がかかる種目を併用している場合、オーバートレーニングになる恐れがあるため頻度を低くすることをおすすめします。

注意点

ウォーターバッグトレーニングを行う際は、重量とフォームに注意する必要があります。
まず、重量はウォーターバッグに入れる水の量で変えることができます。
ウォーターバッグトレーニングは、体幹を使う動作が多いのですが、高い負荷をかけようとして取り扱えない量の水を入れてしまうとバランスが崩れやすくなります。
すると、想定していない部位に必要以上の負荷がかかったり、転倒したりすることで、ケガをする危険性があります。
そのため、まずは軽い重量からトレーニングをはじめるようにしましょう。

なお、ウォーターバッグにはサイズ展開があります。 6リットルほど入る軽量タイプから、40リットル近く入れられるものまで幅広くあるため、自分に合ったサイズを選ぶようにしましょう。

次に、フォームです。 バッグの中の水が動くことで体勢が不安定になりやすいのが、ウォーターバッグトレーニングの特徴です。
そのため、間違ったフォームでトレーニングを行うとケガをする恐れがあります。
また、フォームが崩れてしまうと狙った効果が得られないこともあります。
そのため、はじめは動画でフォームを確認しながらトレーニングするようにしましょう。

まとめ

ウォーターバッグトレーニングにおける、トレーニング方法や注意点などについて解説してきました。
ウォーターバッグが不安定であるという特徴によって、体幹部を効率よく鍛えることができます。
そのため、ダイエット目的の代謝アップやスッキリしたボディラインづくり、各種スポーツの土台づくりなどに最適と言えるでしょう。
さらに、どの種目がどの部位に効くのか理解した上でトレーニングを行うと、より効果的です。

また、ウォーターバッグは自宅でも安全に取り扱えるアイテムです。 取り扱う重量やフォームに注意することで、自宅でもいつもとは違った刺激を得ることができます。
ぜひ、ウォーターバックを活用してみてください。

この記事の監修者

小津間勇二

ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。