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なぜBIG3?~体脂肪の減少と大筋群至上主義~

BIG3とは

ウエイトトレーニングにおけるBIG3とはスクワット、デッドリフト、ベンチプレスのことです。こちらのコラムでもこれらの種目を取り上げました。なぜこれらの種目が主要(BIG)であるのかを考えていきたいと思います。

筋肉はエンジン

筋肉(骨格筋)は関節をまたいで骨についています。そして筋肉が収縮、伸張することによって人間の体が動きます。また、この筋肉の収縮にはATPという化学物質がエネルギー源として使われます。さらにこの筋肉の収縮によって熱やCO2なども生産されます。つまり筋肉は化学的なエネルギーを運動エネルギーや熱エネルギーに変換する装置と言えます。これは車などのエンジンと非常に似ています。ガソリンなどの化学エネルギーを燃焼させ、動力と熱を発生させるのがエンジンです。エンジンを例にBIG3を考えていきましょう。

大きなエンジンで多く燃やす

ガソリンなどの燃料が高騰している昨今、燃費の良いエコカーが人気ですが、体脂肪の減少を考える際はこの逆のマインドが必要です。多くの脂肪(燃料)を燃やすためには大きな筋肉(エンジン)を使うことが有効だからです。またエンジンの例えに戻りますが、50ccの原付バイクと2000ccの車が1時間走ったとして、どちらのガソリンが多く減るでしょうか。車体の条件や走行速度によっても結果は変わりますが、大きなエンジンのほうが出力が高く、使われる燃料が多いのが一般的です。これは人体でも同様です。例えば、浅指屈筋という前腕にある指や手首を曲げる小さな筋肉のトレーニングよりも、腿の裏の大きな筋肉である大腿二頭筋のトレーニングのほうが、同じ反復回数であれば多くのエネルギーが消費され、脂肪が減りやすくなります。

筋肉のサイズランキング

それではどの筋肉が大きいのかを考えていきましょう。第一位は大腿四頭筋、第二位は大殿筋、第三位はハムストリング、第四位は三角筋、第五位大胸筋、第六位が上腕三等筋です。一位から三位までを下半身の筋肉が占めており、下半身のトレーニングの重要性が窺えます。また上半身の筋肉では肩の三角筋、胸の大胸筋、腕の後ろ側の上腕三等筋が上位を占めています。これらの筋肉と鍛えることが脂肪の減少には重要だということです。

大筋群のためのBIG3

大きな筋肉の重要性とどの筋肉が大きいのかがわかった上でBIG3の種目を考えてきましょう。まずはスクワットです。スクワットで主に働くのは大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングです。いきなりトップ3が出揃いました。スクワットがキングオブエクササイズと呼ばれるのも納得です。次にデッドリフトを考えていきましょう。デッドリフトではハムストリング、大臀筋、脊柱起立筋が主に使われる筋肉です。こちらも大きな筋肉が使われているのがわかります。最後はベンチプレスです。ベンチプレスでは三角筋の前部、大胸筋、上腕三頭筋が主に使われる種目です。こちらも上半身の大きな筋肉が使われているのがわかります。このようにBIG3では大きな筋肉が網羅的に、また複合的に使われます。

まとめ

大筋群を使うこと、BIG3を行うことの重要性をご理解いただけたでしょうか。本稿では、主に脂肪の減少の観点から説明させていただきましたが、パフォーマンスやプロポーションの観点からもBIG3は重要です。小さい筋肉にもそれぞれ重要な働きがありますが、出力の大きさだけで考えれば、大きな筋肉ほど出力は大きくなります。より重たい物を運んだり、物や自身の体をより速く動かすためには、大きな筋肉を鍛えるのが効果的です。また見た目、プロポーションにおいても大きな筋肉のほうが目に付きやすいです。服を着ていても、厚い胸板や丸いおしりは目に付きやすいものです。一方、シャツを着た状態で「あなたは前鋸筋は発達していますね。」と声をかけられることはないでしょう。これは前鋸筋が小さい筋肉でシャツ越しではその形状やサイズがわからないためです。小さな筋肉や内部の筋肉にも重要な働きや美しさはありますが、まずはエネルギー代謝的にも、機能的にも、プロポーション的にもコストパフォーマンスの高いBIG3を行っていきましょう。

この記事の監修者

小津間勇二

ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。

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