「ケトルベルとはどんな時に使うのか?」と疑問に思っている方も多いでしょう。
ケトルは全身を効率よく鍛えらえれる器具で、近年注目を集めています。
この記事ではケトルベルの使い方やトレーニング方法・メリット・デメリットなどをお伝えします。
「これからケトルベルを使ってトレーニングをしたい」と考えている方が知りたい内容を網羅しているのでぜひ参考にしてください。
また筆者はパーソナルトレーナーとして4年以上活動していおり、累計300名以上のお客様の指導を行っています。
実際にケトルベルを使用したトレーニングの指導も行っています。
ケトルベルスイングとは、両手でケトルベルを持って振り回すトレーニングです。
ケトルベルスイングを行うことで股関節周りの筋肉が使われ、筋肉の肥大、筋力向上に期待できます。
またケトルベルスイングは体の後面にある筋肉も使われます。
大きな筋肉が多いので、消費エネルギーの増大、脂肪の減少にも効果的です。
ここからはケトルベルスイングのやり方について解説します。
【回数】
この動作を10~20回、3セット程度を目安に行ってください。
ケトルベルは体の真下、両足のくるぶしを結んだ線上に置きましょう。
体から離れたところに置くと、持ち上げる際に背中が丸まりやすく、腰を痛めやすくなります。
ハコジムでケトルベルを扱う際は床を傷つけないよう、パッドを敷いてください。
背筋を伸ばしたまま腰を落とし、両手でケトルベルを握りましょう。
背筋を伸ばした姿勢を保ちながら、デッドリフトのように勢いよく立ち上がります。
股関節の伸び、起き上がりの勢いでケトルベルにスピードを与えましょう。
ケトルベルは胸のあたりの高さまで振っていきましょう。
この動作を繰り返し、小さなスイングから徐々に大きなスイングにしていきます。
ケトルベルスイングは下肢の瞬発的な力を上肢に伝え、ケトル(負荷)を持ち上げる”運動の連鎖”が必要なトレーニングです。
肩に力が入ってしまうと、下肢からの力の連鎖が崩れてしまうので効果が減少します。
ケトルを手放さないくらいは意識しますが過剰に腕、肩に力をいれないようにしましょう。
ケトルベルスイングは伸張反射を利用したプライオメトリックトレーニングであるため、反射が起こる局面(=ケトルベルがお尻に近づく局面)が非常に重要です。
お尻や腿の裏の筋肉が引き伸ばされてその後、縮むことを意識してリズミカルにすばやく切り返すようにしましょう。
また、背筋が丸まりやすくなるタイミングでもあるので、背中にも力を入れることがポイントです。
【回数】
この動作を10~20回、3セット程度を目安に行ってください。
胸の前でケトルベルを抱えます。
次に背筋を一直線に伸ばして、お尻を後ろにひきながら腰を下げていきます。
通常のスクワットと同様に、腿が水平になるまで下ろし、立ち上がってみましょう。
膝が内側に入らないように注意してください。
ゴブレットスクワットに慣れてきて、負荷を高めてスクワットを行いたい方には、デッドリフトのように腕を伸ばした状態でケトルベルを保持するスクワットがおすすめです。
先ほどのゴブレットスクワットに比べると上半身の筋肉の動員は減りますが、その分高重量を扱うことができ、下半身に効きやすくなります。
スラスターとは、スクワット動作と垂直方向へのプレスを同時に行うトレーニングです。
スクワットにより、太腿の筋肉、膝や股関節を伸ばすような筋肉、ケトルベルを持ち上げる動きにより、体幹の筋肉も鍛えることが可能です。
腕を伸ばすので、肩や腕の後ろの筋肉、上半身の伸展系の筋肉など、ほぼ全身の筋肉を使うことができます。
腕を引っ張る動作がないので、背中の筋肉は使いづらいですが、体を縮めたところから伸ばすような伸展系の筋肉が全て導入される最強のエクササイズです。
【回数】
この動作を10~20回、3セット程度を目安に行ってください。
短いインターバルで行うとより効果的です。
先ほどのゴブレットスクワットにプレスの動作を入れていきましょう。
胸の前でケトルベルを持った後、お尻を引いて深くしゃがみます。
立ち上がる時に腕を垂直に伸ばしていきます。
伸ばしきったら、今度は腕を曲げながらスクワットのボトム姿勢に戻っていきましょう。
ケトルベルを鉄球が上に来るように両手で持ち、頭の周りを回す種目です。
肩や肩甲骨周辺の筋肉が鍛えられ、可動域の拡大も望めます。
【回数】
この動作を10~20回、3セット程度を目安に行ってください。
まず、胸の前でケトルベルの玉が上に来るように両手でケトルベルを持ちます。
そして、頭の前から後ろへ顔の周りをぐるっと回します。同様に、反対周りも行います。
肩の筋肉に効いているのを意識して、ケトルベルを回すことがポイントです。
ケトルベルは、ダンベルなどと比べて扱うことが難しいトレーニング器具です。
正しいフォームで行わないと目的の筋肉を鍛えることができず、場合によっては怪我をしてしまう可能性もあります。
パーソナルトレーニングを受けるなど、正しい使い方を覚えるまでは指導を受けることをおすすめします。
また、ケトルベルはスイングするなど大きな動きも多く、スペースが十分に確保できる場所で行う必要があります。
狭いスペースでは十分なトレーニングができず、怪我に繋がる可能性があるため注意しましょう。
ケトルベルは非常に操作性が高く、様々な動作を同時に行うことができるため、いろんな箇所の筋肉を同時に鍛えることができます。
これにより、パフォーマンスの向上が期待できます。
紹介した種目以外にも、ケトルベルを使ったトレーニング種目には様々なものがありますので、ぜひ取り入れてみましょう。
また、ケトルベルを使ったトレーニングは様々な目的にも対応することができます。
瞬発力の向上、筋肥大、筋持久力の向上、脂肪の減少、可動域の拡大など、ケトルベルひとつでアプローチすることが可能です。
質量があり操作性が高い、ケトルベルを用いて、より質の高いトレーニングを行って行きましょう。
ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。