代表的なトレーニングとして、フリーウェイトトレーニングとマシントレーニングがあります。
ただ、同じように体を鍛えるなら、同じ時間でより効果的で美しく健康的に鍛えたいと思いませんか?
そんな方には、フリーウェイトトレーニングをおすすめします。
その大きな理由は、マシントレーニングよりもフリーウェイトトレーニングの方が、圧倒的に効率よく筋肉に刺激を与えられるからです。
フリーウェイトトレーニングは、あなたが求める理想の体を作り上げるための最も適した方法のひとつであるといえるでしょう。
今回は、フリーウェイトトレーニングが、なぜあなたを美しく健康的な体に導けるのかを深く掘り下げてお伝えします。
体を鍛えるなら、ただ「筋肉が大きくなった」「体が引き締まった」だけではなく、美しく健康的な体を目指したいという方も多いのではないでしょうか。
そのためには、体をバランスよく鍛えることがとても重要です。
バランスよく鍛えるメリットについて、詳しく見ていきましょう。
体をかなり鍛え込んだ2人の人がいたとします。
あなたがパッと見て「美しい」「カッコいい」「健康的」と感じる人は、鍛え方のバランスが良い人でしょう。仮に、胸だけ、お腹だけ、脚だけ見れば、その部分の鍛え方にあまり差はないかもしれませんが、全身を見るとバランスの良し悪しの違いがわかってきます。
スタイルを競うコンテストがありますが、そこで優勝する人はバランスが取れています。
コンテストの例は少し極端かもしれませんが、筋肉にバランス良く刺激を与えるようなトレーニングを行うことで、美しく健康的な体になるのです。そして、バランスよく鍛えるためにおすすめのトレーニングが、フリーウェイトトレーニングです。
フリーウェイトトレーニングで体をバランスよく鍛えられる理由は、主に2つあります。
体をバランスよく鍛えるためには全身の筋肉に刺激を与える必要があります
トレーニングマシンは、それぞれの筋肉を鍛えるために作られており、ピンポイントで狙った部位へアプローチすることができます。
一方で、鍛えたい部位ごとにそれぞれマシンを使用してトレーニングをしなくてはならず、全身の細かな筋肉を鍛えるには種類が足りません。
鍛えづらい筋肉をトレーニングするためは、マシントレーニングよりもフリーウェイトトレーニングが効果的なのです。
マシンは一度そこに座れば自分の姿勢はほぼマシンが支えてくれますから、普段の生活の中で使っている体幹の筋肉を使っていません。
体幹の筋肉を使わず、自分では姿勢をそれほど意識しないので、結果的に少ない数の筋肉しかトレーニングには参加しません。
一方、フリーウェイトトレーニングは自分で正しいフォームを維持・安定させる必要があるため、体幹の筋肉を使うこともできます
マシントレーニングと異なり、ひとつのトレーニングで多数の筋肉を鍛えることができます
この「ひとつのトレーニングに多数の筋肉が同時に参加する」ことも、バランスよく体を鍛えることにとても重要なポイントです。
それは、マシンのように特定部位だけが発達するのではなく、多くの筋肉に同時にバランスよく負荷がかかるからです。
文字の通り、体の幹となる胴体部分のことです。具体的には胸、腹筋、背中、腰、お尻を指します。
腕や脚は胴体についているため、体幹が安定していることで四肢をうまく使うことができます
いいパフォーマンスを発揮するためにも、体幹をトレーニングすることが重要です。
≪チェストプレスとダンベルプレスの違いを体感しましょう!≫
胸のトレーニングにおいて、マシントレーニングとフリーウェイトトレーニングの違いを体感してみましょう。
【ステップ②:ダンベルプレスを行う】
徐々に重量を上げていき、チェストプレスでできた重量を目標に実施します。
おそらく、チェストプレスの重量をあげることは難しいでしょう。
※初めて実施する際は必ずトレーナーの指導のもと行うようにしてください。
【ステップ③チェストプレスとダンベルプレスの違いを比較する】
チェストプレスとダンベルプレス、どちらもメインターゲットは大胸筋です。
しかし、チェストプレスではフォームを維持するための筋肉は使わないため、いざダンベルプレスに挑むとグラグラして腕にも力が入らないという事態になるわけです。
とても同じ重量は上げられません。
体感してみると、フリーウェイトトレーニングではいくつもの筋肉が同時にバランスよく使われているかがわかるはずです。
前の項目で紹介した以外の、マシントレーニングとフリーウェイトトレーニングの違いをお伝えします。
フリーウェイトトレーニングでは、注意を怠るとダンベルやバーベルを落として事故になる可能性が考えられます。
マシンではその心配がないので、初心者の方やトレーナーをつけずに利用される方とってはマシントレーニングの方が安全性が高いといえます。
特に初心者の方は、安全にフリーウェイトトレーニングを行う方法を身につけられるようになるまでは、トレーナーをつけてトレーニングを行うパーソナルトレーニングをおすすめします。
トレーニングマシンは、特定の部位を鍛えるために特化して作られています。
そのため、狙った特定の筋肉のみを鍛えるには、マシントレーニングの方が適していると言えるでしょう。
一方、フリーウェイトトレーニングでは、同時に全身の複数の筋肉へアプローチすることができます。
ピンポイントで鍛えたい部位がある場合にはマシントレーニング、全体的に鍛えたい場合はフリーウェイトトレーニングの方が効率的です。
マシンはネジやボルト、レールやケーブルで固定されており、動きが決まっているものが多いので、マシンの軌道通りにしか動きません。
さらに、イスやバーの位置が調整できるとはいえ標準的な大きさに作られているので、マシンに体格がピッタリと合わない人も少なくありません。
一方、フリーウェイトトレーニングで使用する器具は、バーベルやダンベル、ケトルベルなど360°、どの方向にも動かすことができるものです。
そのため、マシンはサイズや軌道の微調整はしにくいですが、フリーウェイトトレーニングではほぼその人に合ったやり方に調整可能という違いがあります。
フリーウェイトトレーニングは、トレーニング姿勢からすべて自分で維持・調整するため、マシントレーニングに比べてより実戦的です。
つまり、運動パフォーマンスや日常動作に直結して効果が得られるということです。
また、正しいトレーニング姿勢をコントロールしなければいけないため、日頃の姿勢も見違えるように良くなります。
「フリーウェイトトレーニングは難しい」「初心者には向かない」という声をたまに耳にしますが、決してそんなことはありません。
フリーウェイトトレーニングは、筋トレ初心者こそおすすめしたいトレーニングだといえます。
その理由は、体をバランスよく鍛えるための基本的な土台作りがフリーウェイトトレーニングでは可能だからです。
マシントレーニングでは、鍛えたい部位のトレーニングはできますが、そのための姿勢作りはマシンが常に補助してくれます。そのため、先にもお伝えした通り、チェストプレスでできたことがベンチプレスではできないということが起こるわけです。
一方、フリーウェイトトレーニングでは、正しい姿勢を作ろうとしている時点で、もう体を美しく健康的に鍛えることがはじまっています。
つまり、その正しい姿勢での動作が、最短で効率よく理想の体に導いてくれるのです。
まだ偏った鍛え方をしていないトレーニング初心者だからこそ、フリーウェイトでトレーニングをスタートさせることがおすすめです。
フリーウェイトトレーニングに「難しい」という印象があるのでしたら、少しだけ見方を変えてみましょう。
フリーウェイトトレーニングは、難しいのではなく「奥が深い」のです。
初心者の時は、フリーウェイトの「浅い入口の部分」をまずは学ぶと捉えてみてはどうでしょうか。
慣れたら次は「一歩深いところ」にトライしていきます。
そうやってフリーウェイトの深い部分を追求しながらトレーニングしていくほど、あなたの体は進化していくでしょう。
もしあなたがトレーニングに慣れてきていたと感じていても、きっとまだまだフリーウェイトトレーニングには知らない世界があるはずです。
今回は、フリーウェイトトレーニングが美しく健康的な体へ導く理由についてお伝えしました。
人の体は100人いれば100通りの特徴があります。
そのため、その体を最も効果的に鍛えようと思えば、100通り以上のトレーニングが必要です。
それを可能にしてくれるのがフリーウェイトトレーニングなのです。
ただその効果は、実感してみないとわかりません。
もしあなたがフリーウェイトトレーニングの初心者であったり、自己流でフリーウェイトを扱っていたりしたとしたら、一度パーソナルトレーニングを受けることをおすすめします。
そうすることで、今までにない筋肉の反応をダイレクトに感じ、「まだまだ体は変わる!」という希望が湧いてくるでしょう。
「美しく」「健康的」な体を求めるあなたなら、ぜひフリーウェイトトレーニングにトライしてみてくださいね。
ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。