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ジムでの短期集中トレーニングについて

ダイエットは長期的なプランを立てて取り組むのが基本ですが、できるだけ早く結果を出したい人もいるでしょう。しかし、短期間でのダイエットは体に急激な変化を与えるため、やり方に注意しなければいけません。

そこでここでは、短期間でダイエットに成功するためのおすすめ期間やトレーニング法、注意点などについて解説していきます。

短期間で結果を出すためには?

短期間で結果を出すためには?

短期間で結果を出すためにおすすめの期間やトレーニング法、そして生活習慣について説明します。

期間は3カ月以上がおすすめ

ダイエットにおいて減量とは多くの場合脂肪減少を指します。
脂肪は1gあたり7~9kcalのエネルギーを持っているので1kg(1000g)の脂肪を減少させようと思うと7000~9000kcalを消費しないといけない計算になります。
1か月で1kg減量(以下、脂肪の減少と同意義)をしようと思うと1日当たり約300kcalの消費を目指すことになります。
1か月で10kg減量を目指すと一日あたり3000kcalの消費をしなければなりません。
この数字はプロアスリートならともかく、社会生活を送っている現代人にとっては時間の確保、食事バランスの観点から
不可能に近い数字となります。
また、体を構成するのは筋肉や脂肪だけではありません。1日3000kcalの運動となると関節、靭帯、心臓、肺など
各臓器に負担をかけることになり精神的にも身体的も負担をかけてしまうため、以上の理由から
短期間のダイエットでは負担を最小限に抑えることが大切です。そのためのおすすめの期間は「3カ月」です。

3カ月になると上記の例から行くと1日1000kcalの消費となり、それでも大変な目標ですが
不可能な数字ではなくなります。
またカラダは運動によって適応していきます。筋肉などの適応の期間が約3カ月といわれているので
短期ダイエットがカラダにとって適応し順応してくるのが3カ月となりその後のリバウンドが遅くなるといわれています。

1カ月や2カ月で無理に結果を出そうとすると、過度な食事制限なども必要になるため体調を崩す危険性が高くなります。また、体重を減らすことに成功しても大きくリバウンドする恐れもあります。そのため、ダイエット期間を最低でも3カ月間に設定し、リバウンドのリスクを抑えることをおすすめします。

この3カ月間で適切なトレーニングと生活習慣を送ることができれば、結果を出すことができるでしょう。

 

短期ダイエットにおすすめのトレーニング

短期間のダイエットでは、トレーニング方法を工夫する必要があります。

おすすめは、より多くの筋肉を使って運動量を増やしながら有酸素運動の要素を取り入れる方法です。そうすることで、効率的に脂肪燃焼ができるためです。

様々な種類のトレーニングがありますが、筋肉にしっかり負荷を与えられる筋力トレーニングがよいでしょう。

また、脂肪燃焼効果を高めるためには空腹時のトレーニングが有効です。そのため、起床後のトレーニングがおすすめです。

朝のトレーニングが難しい場合は、昼食や夕食の前に行いましょう。

空腹時のトレーニングではカタボリックを心配される方もいます。
カタボリックとは筋肉の異化(分解)のことを指しますがこれは栄養不足と長時間の運動などで促進されます。

空腹時の数十分のトレーニングでどんどん筋肉が分解されていってはそもそも生命活動が維持できません。
空腹時のトレーニングでもその後の正しい栄養補給、そして習慣化し適度な時間で行う分にはそれほどカタボリックの心配はしなくていいでしょう。

 

食事と生活習慣も重要

短期ダイエットに成功するためには、トレーニングに加え食事内容の見直しや代謝が増えやすい生活習慣を送る必要があります。これらトータルで取り組むことで、短期ダイエットは成功に近づきます。

食事では、筋肉量をキープするため、たんぱく質の摂取量をしっかり確保することが大切です。反対に、脂肪になりやすい炭水化物の摂取量を減らすようにしましょう。

しかし、炭水化物の摂取量が減ると空腹感を覚えやすくなります。その対策として、また栄養の吸収スピードを緩めるために、間食をとることをおすすめします。たとえば、食間が6~7時間であれば、その間に間食をとりましょう。

間食も卵や豆類のように、糖質が少なくたんぱく質の多い食材がおすすめです。プロテインの摂取も有効です。

睡眠時間も確保するようにしましょう。質の良い睡眠を継続することで、体の機能の低下を防ぎます。その結果、スムーズな代謝アップやダイエットに貢献します。

短期ダイエットのおすすめ種目とトレーニング法

短期ダイエットのおすすめ種目とトレーニング法

ここでは、短期ダイエットのおすすめ種目や具体的なトレーニング方法について説明します。

おすすめは「ビック3」

ダイエットのためのおすすめ種目は、ウエイトトレーニングの中の「ビック3」です。ビック3とは、ベンチプレスとデッドリフト、そしてスクワットのことを指し、体の中でもっとも筋肉量が多い部位の胸と背中、脚を狙った種目です。
またビッグ3はカラダの90%の筋肉を鍛えることができるといわれており、短い時間で効果を出そうと思えば必須のトレーニングメニューとなります。

3種目と少ないですが、ダイエットに有効な要素が詰まっています。

いずれも多関節種目のため、ひとつの部位しか鍛えられないのではなく、多くの筋肉が動員されます。その分、運動量も多くなります。

この3種目で全身の筋肉を効率的に使えるため、集中的に鍛えると良いでしょう。

ただし、短期間のダイエットに成功するためには、トレーニングにコツが必要なため注意してください。脂肪燃焼を促進する回数やインターバルで行いましょう。

低~中重量高回数で有酸素運動の要素を取り入れる

トレーニングの際は、重量を軽くし回数を多くすることをおすすめします。そうすることで、有酸素運動の要素を取り入れられるためです。

反対に高重量で低回数の場合、筋肉量の増加には有効ですが、期間が3カ月と短いためダエイットに結びつきにくいです。

各種目、1セットあたり15~20回できる重量に設定しましょう。また、セットも3~5セットと多めにすることが大切です。

ビック3以外の種目を取り入れて違った刺激を加えることも有効です。その際も、多くの筋肉を使う多関節種目がよいでしょう。

たとえば、ベンチプレスの後にダンベルフライ、デッドリフトの後にベントオーバーローイング、スクワットの後にランジなどです。

サーキットトレーニング

サーキットトレーニングとは、無酸素運動と有酸素運動を交互に行うトレーニング方法を言います。そうすることで、高い脂肪燃焼効果が期待できます。

初心者は筋トレ種目を30秒、有酸素種目を60秒に設定して、1セット5分程度からはじめましょう。セット間の休憩を5分程度とり、3セットを目安にトレーニングしてください。

サーキットトレーニングの例です。

  1. スクワット
  2. マウンテンクライマー
  3. ベンチプレス
  4. ジャンピングジャック
  5. デッドリフト
  6. シャドーボクシング

このように、筋トレ種目と有酸素種目を交互に行います。

種目間にインターバルを挟まないため、負荷がたいへん大きいトレーニングです。そのため、2~3日は必ず休養日を設けるようにしましょう。

インターバルトレーニング

インターバルトレーニングとは、中強度と高強度のトレーニングを繰り返すトレーニング法を言います。元々は陸上競技での走力アップに用いられたトレーニングですが、筋トレに応用することもできます。
高強度のトレーニングを行うとアドレナリンの分泌が促進されます。
アドレナリンは脂肪分解を促すホルモンなのでカラダが脂肪分解モードになるため痩せやすいといわれています。
が、高強度なため負担が大きいですし行った後リカバリーの時間が多くいるようになります。

筋トレのインターバルトレーニングの場合、負荷を重量で調整すると無駄なインターバルが生じてしまいます。そのため、負荷はスピードやウエイトを動かす範囲で調整するようにしましょう。

たとえばスピードで負荷を調整する場合、スローで5回行った後すぐに速いペースで10回行い、これを1セットにします。セット間の休憩を30~60秒ほどに設定し、5セットを目安に行ってください。

長期のトレーニング習慣がおすすめ

長期のトレーニング習慣がおすすめ

短期間のダイエットも可能ですが、おすすめは長期のトレーニング習慣をつけることです。ここでは、短期トレーニングのデメリットと長期トレーニングのメリットからその理由について説明します。

短期トレーニングのデメリット

短い期間で目標の体重までダイエットするためには、トレーニングに加え食事内容や生活習慣にも徹底的に気を配る必要があります。そのため、運動が苦手な人やトレーニング初心者の場合、体に大きな負担をかけてしまいます。

また、生活習慣の急激な変化で内臓への負担も大きくなるほか、精神的なストレスも蓄積する恐れがあります。その結果、本来筋トレのメリットである成長ホルモン分泌の増加や血流の改善が期待できない可能性もあります。

体脂肪が減りにくい場合、インターバルトレーニングやサーキットトレーニングなど負荷の高いトレーニングも必要になってくるでしょう。もしトレーニング初心者が筋力以上のウエイトや無理な日程でトレーニングをした場合、ケガをする危険もあります。

3カ月程度でダイエットすることは可能ですが、このように短期トレーニングにはデメリットが多いことを理解しておく必要があります。

長期トレーニングのメリット

長期トレーニングを行うことで体型を常にキープできるため、いざという時にあわてて短期ダイエットをする必要がなくなります。そのため、リバウンドする危険性も低くなります。

また、急激な生活習慣の変化などがないため、心身へのストレスはほとんどかかりません。むしろ、ウエイトトレーニングを続けることで精神的にリフレッシュできるため、ストレス解消やQOLの向上などが期待できるでしょう。

その他にも、日頃から運動することで基礎代謝アップや成長ホルモンの分泌量増加、冷えの改善などが期待できます。

このように、長期トレーニングは短期トレーニングに比べ多くのメリットがあります。

まとめ

短期間のダイエットに成功するためにはコツが必要です。期間を極端に短くせず3カ月程度に設定すること、筋トレ種目やトレーニング法を工夫すること、そして生活習慣にも気を配ることなどです。

短期ダイエットは早期に体脂肪を落とせるメリットはありますが、心身に大きな負担になるデメリットがあることも忘れてはいけません。

ダイエットは長期で取り組むほうが体型をキープしやすく、負担も少ないです。また、短期トレーニングにはないメリットもあります。そのため、短期間のダイエットに成功した後は、生活習慣の一部としてトレーニングを続けることをおすすめします。

この記事の監修者

小津間勇二

ハコジム エグゼクティブトレーナー。パーソナルトレーナー養成校HUB校長。国家資格 柔道整復師。後進のトレーナーを教育する傍ら、自らも現場に立ち指導に取り組んでいる。